It's personal impressions.個人的な感想です。(2)

高校野球が甲子園で開催されておりますが、聞くところによれば100年目の節目だそうでありまして、今ふと思ったのは、その半分はほぼ見てきたのであります。テレビが我が家にやってきたのが50年くらい前でありますから、そこから見ていたことになるのであります。今年は、ベストエイトに勝ち残ったチームが偏在しておりまして、東北地方から2校、東京から2校、関東から2校、それも埼玉と神奈川とくればこれはもう首都圏から4校という計算になるかもしれません。あとは九州勢が2校でありまして、だとすれば北海道、中部・東海・北陸、近畿、中国・四国以上が敗退して行ったのであります。甲子園に近いところが全滅と言うのも聞いたことのない事態でありまして、節目の時に思いがけない結果になっているのであります。昔、磐城高校が決勝に勝ち進んで、神奈川の桐蔭学園に長打2本で1点画像を取られて負けた日も遠い記憶となりました。三沢商業がコーちゃんブームで勝ち進んだ時には、当時の『女学生の友』というような雑誌が特集を組んでおりましたが、テレビの時代になって甲子園の全国大会はお盆の時期を楽しませて人気スポーツとなったんでありました。それ以前は東京六大学野球が大人気だったそうで、そのことは尾崎一雄と言う作家の小説『末っ子物語』で読んで知ったかもしれません。

たぶん全身緑のトノサマバッタ。

野球と言うスポーツは、眺めていると刻々と状況が変わりまして、目まぐるしく攻守が入れ替わり、あっという間に終わるものなのであります。テレビ中継を見ていると、肝心な場面は何度か再現されますし、スロービデオで確認もできるのでありますが、球場で眺めていたら、ヒットもエラーも一瞬のことで、審判の判定が良いも悪いも分からなかったりいたします。中継のアナウンサーや解説者がストーリーを作るので分かりやすくなり、さらに、ニュースになって流れ、何年も後に回想が喧伝されて、次第に記憶が補強されますけれども、実際は淡々と始まり淡々と終わっているはずなんであります。何かに似ていると思ったら、戦争の話も同じでありまして、勝つつもりで始めた戦争もやがては敗北で終わりまして、時はながれ事実は風化しているんでありますが、これを語るのに新聞やテレビは熱心でありまして、次第に戦争は理不尽で、個人は踏みにじられ、死は悲惨で、政府や軍隊は国民を扇動してだましたということになっておりまして、たぶん大筋としてはそう言うことなのかと納得しますが、まさか国民は戦争が大好きで、集団で他国を侵略し、死ぬのは賛美されて敢行され、国民が政府や軍隊をけしかけていたとは言わないようでありますけれども、真実はその両極の中間に位置するような気もするのであります。国策に乗って満州にうかうかと出向いたからこそ、敗戦が恨めしかったはずでありますけれども、そこらへんの機微を少し伏せると話は情緒に流れるのでありましょう。儲け話があると、国民も国家もそれに乗ったんですが、負けて大損こいたことは若い人には内緒であります。だって、みんな被害者なんですから。それともみんな加害者?

   逝く夏や 分厚い面の 皮も焼け(粗忽)
   これも単なる 個人の感想(粗忽)

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック