It's quite simple.行く川の流れ。(9)

暑さ寒さも彼岸までという諺みたいなものがありますが、いよいよ彼岸の入りであります。そしてどうやら急激に暖かくなるようでありまして、間もなく桜も咲くらしいのであります。タイトルのことなんか考えないで書いているんでありますが、種明かしをすると、英文の方は「ほんとにシンプル」、もしくは「それこそ簡素」ってことでありまして、まあシンプルライフの何もない部屋を見た時の感想であります。日本語の方は、これはもう『方丈記』の冒頭でありまして、「行く川の流れは絶えずしてしかも元の水にあらず」という一節でありますけれども、あれこそがミニマルライフの元祖でありまして、何せ組み立て式移動住居を自慢した本なのであります。その一番いいところは、実は学校なんかでは教わらないわけで、自分で見つけるしかないのであります。何かを簡単明瞭に教わったと思のは勝手なんですが、実画像はそんなことはなくて、教科書なんかは巧妙に一番いいところは隠してある、と思ったほうがいいでしょう。世の中簡単明瞭なマニュアルをみんな欲しがるんですが、そこに付け込まれて損をしているのであります。『一瞬で分かる徒然草』とか、『一行で分かる方丈記』とか、『1分で完全理解する源氏物語』なんてものがあったら、世間は飛びつくことでしょう。バカみたいなんですが、引っ掛かります。

この時期に咲くもの? ムラサキツユクサ。濃い紫。

『源氏物語』を読んで、「紫の上が大好き」などという人がたまにいるんですけれども、あれはとんでもないことでありまして、素直に1巻目から読んでゆくと、5巻目のあたりに紫の上が出てきますけれども、ちゃんと読んだら光源氏は異常な恋愛感情の持ち主でありまして、とてもじゃないが紫の上のことを彼が好きなはずはないと気が付きます。だから学校で「若紫」の巻を読ませて誤解させるわけでありますが、そのトリックに気が付かないで教えている先生もきっと多いのであります。光源氏は人妻が好きでありまして、そして年上ごのみなのであります。彼の性向としては、人の愛妻にファイトを燃やすのでありまして、そのことは普通に4巻目までを読めば明らかで、じゃあ紫の上って何なのさというと、彼女はあの作品で唯一光源氏のファンでありまして、彼女の方が光源氏を好いているという設定なのであります。「それって素敵なことじゃない」と言う人がいたら、たぶんアウトでありまして、平安時代のお姫様が誰それが好きと言ってはいけないはずなのであります。だから、紫の上はお姫様として登場しているのではないわけで、それでも人気が出てしまったのはおそらく作者の痛恨のミス、あるいは計算違いだったはずなのでありますが、こういうことを言ってもしょうがないかもしれません。現代の男の子が初恋の相手に「好きです」って告白するのは、これはもうげすの極みで、止めた方がいいのであります。同じように、アイドルに目覚めて最初に飛びついたアイドルのファンをずっとしているというのも、まあ非常に垢抜けない行為でありましょう。

   好きだなんて言わないで、交際を始めるほうが本当は自然であります。

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