Happiness is a horizontal line. 胸の奥の風。(8)

高校二年生の夏休みに、今度は自分が伯父を訪ねてみようと思ったのでありまして、平泉の近くに住んでいる母の兄に連絡を付けて、平泉でも見物しようと思ったのであります。途中でちょっと寄り道をして、牡鹿半島の付け根にある女川にも行こうと思いまして、東北本線から石巻線に乗り換えるつもりで切符を買いましたが、最初から躓きました。「小牛田」駅をそのまま「こうしだ」と発音したら、駅員にしっかりと「こごた」と直されたのであります。しかしよくよく見ると真ん中の字は「牛」でありまして「午」ではないわけで、こりゃまたどうしてそういうことになっているのでありましょう。いま画像まで、この文字のおかしさに気が付きませんでした。自分の無教養だけを恥じていたのであります。ともかく石巻線に乗り換えて女川を目指しましたが、ずっと仙台平野の田んぼの緑だけでありまして、それ以外に何の変化もないのであります。駅でちょっと降りただけでまた停車している同じ列車に乗ってとんぼ返りしてきたのであります。

ランタナ

戻った小牛田駅で各駅停車に乗るはずが、先に到着した臨時列車に乗りまして、これが目的の駅を通過する急行仕立てだったのであります。あれほど駅の時刻表を見たのに、臨時列車があるとは思わなかったのであります。仕方がないから一ノ関駅で降りて親戚の家までタクシーを使いまして、とんだお大尽の大名旅行であります。伯父と言うのは戦前に大学を出て会社を興した人物でありまして、戦時中は宮城警備をしていたはずであります。ただ、炭鉱に務めていた時に指を吹き飛ばされていまして、ちょっと不自由そうではありましたが、車の運転などは器用にこなして、遠野を経て釜石まで連れて行ってくれたのであります。甥っ子と言うのは叔父や伯父を狂わせるもののようで、どうもこの時の伯父も急遽休みを取ってくれたのでありました。三陸海岸の道路は海沿いを走っても海の見えるところは走らないのでありまして、見たのは山ばかり。

   それでも、一人旅を敢行したのは今考えると及第点。

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック