今こそ聴くべき斉藤由貴 アルバム名曲選(1)

言うまでもなく80年代アイドルを代表する女優さんでありますが、おそらく今もファンは多数いるはずでありまして、その証拠にラジオで毎週パーソナリティを務めていたくらいであります。実は彼女が降板した後、ラジオ局のアナウンサーの方が交替で埋めたんですが、2時間ばかりの間に10曲くらいの音楽を流すという内容でしたが、台本はしっかりと用意されていたようです。で、その台本のこなし方が、斉藤由貴さんはやはり上手でありまして、アナウンサーの方も太刀打ちできないところがあると分かりました。世間の人は、彼女のコマーシャルと、ヒットしたシングルと、そして主演したドラマなどの印象はあるでしょうが、アルバムまでは知らないはずであります。それを少々紹介してみたいと思います。例の如く10点満点による、採点を付けて見ますが、それはあくまで主観的な感想であります。点が低くても、気に入っている場合もあります。


① 石鹸(シャボン)色の夏
   作詞;森雪之丞 作曲;亀井登志夫 編曲;武部聡志
※第2番目のシングル「白い炎」(1985年5月21日)のカップリング。第1番目のアルバム「AXIA」(1985年6月21日)の2曲目にも入っています。
   
   ♪うまれかけの気持ち 石鹸(シャボン)玉

若い人は1985年に斉藤由貴さんを認知しましたが、大人が彼女を知るのは翌年86年のNHKの朝の連続テレビ小説「はね駒(はねこんま)」でありますが、テレビ画面からはみ出るようなオーラにびっくりしたものであります。ヒットした「白い炎」という曲は、それはもう有名な曲でありまして、80年代に子供だった人はみんな歌えてしまう「スケバン刑事」というドラマのエンディングでありますが、非常に切ない失恋の歌であります。それに対して、カップリングだったこの歌は、アイドル歌謡の神髄のような、可愛さが溢れ出す一曲であります。「うまれかけの気持ち」の後に入る効果音がとても印象的ですが、さてどうやってその音を作ったのか、よく考えると謎なのであります。7点。

AXIA~かなしいことり~(アクシア~かなしいことり~)
   作詞・作曲;銀色夏生 編曲;武部聡志
※第1番目のアルバム「AXIA」(1985年6月21日)の5曲目。第6番目のシングル「土曜日のタマネギ」(1988年4月29日)のカップリング。ライブアルバム「POETIC Live 1986」(2009年)のDisc2の1曲目。

   ♪優しい言葉とため息で そっと私を捨てないで

ある意味、ファンの人の中では有名な曲のようでありまして、デビューしたばかりの斉藤由貴さんを見かけて、ひらめいた銀色夏生さんが作った曲というのでありまして、非常に衝撃的なアイドル歌謡であります。ファーストアルバムに、三角関係の歌があるのは刺激的であります(実はよくあることかもしれませんが)。彼氏がいるにもかかわらず、夜明けの海辺に男といるわけで、そこで彼氏の存在を明かすという場面なのであります。人間は本当のことも言いますが、嘘もしれっとつきますので、この場面をどのように理解するかは、本人の恋愛経験が左右してしまうのであります。数年前に斉藤由貴さんがコンサートでこの歌を歌ったということで、たぶんYouTubeに映像があったはずでありますから、非常に感慨深いものがあります。10点

③ 月野原
   作詞;斉藤由貴 作曲;崎谷健次郎 編曲;武部聡志
※第2番目のアルバム「ガラスの鼓動」の2曲目。ベストアルバム「YUKI'S BRAND」(1987年)の2曲目にも。ベストアルバム「ヴィンテージベスト」(2008年6月18日)の4曲目にも。さらに、ライブアルバム「POETIC Live 1986」(2009年)のDisc1の1曲目にも収録してあります。

   ♪ベルベットの闇の中 果てしない道のり

「ガラスの鼓動」というアルバムには10曲が収録されているのでありますが、その内の1曲「千の風音」は演奏だけですが斉藤由貴さんの詩が添えられ、それ以外に「月野原」「お引越し・忘れもの」「今だけの真実」の3曲の作詞が斉藤由貴さんでありまして、この方はもう最初から作詞家だったのであります。多分探せばそういう志向の歌い手さんは多いと思いますが、90年代にデビューしてやはり自身で作詞をこなしたりした和久井映見さんはこの事を知っていたのかどうか、非常に気になります。ともかく、この曲は斉藤さんご本人の好きな曲であることは間違いないわけで、しっかりとそこに世界観があって楽しめることは太鼓判であります。8点

④ SORAMIMI(そらみみ)
   作詞・作曲;谷山浩子 編曲;武部聡志
  ※第3番目のアルバム「チャイム」(1986年10月21日)の11曲目。

   ♪不幸になるわ きっと 愛をかわしあっても

高音で鼻歌のように歌っているんですが、これがなかなか曲想にあっていて、それを盛り上げる編曲の妙も感じられるのであります。谷山浩子さんもカバーしていて、ひょっとすると競作なんですが、そちらも絶妙のコーラスが入っていたりして聞き所があります。谷山浩子さんが30歳くらいで作った曲で、その年齢の人が主人公と考えたほうがいいと思いますが、それを20歳くらいの斉藤由貴さんが歌ったので、妖しい魅力が出ているのであります。妻帯者の男性と独身女性の不倫の歌でありまして、谷山さんが歌うと職場の不倫ですが、斉藤さんが歌うとこの段階では部活の顧問と生徒の不倫でありましょう。ストーカーの歌でもあります。個人的に大好きな歌。海岸通りと出て来るんですが、それって横浜でいいでしょうか? 9点

⑤ Side Seat(サイド・シート)
   作詞;佐藤純子 作曲;田口俊 編曲;武部聡志
※第4番目のアルバム「風夢」(1987年4月21日)の4曲目。

   ♪景色より ひとさし指だけ 私は見ていた となりのシートで

彼氏の車に乗ってドライブする、というのが若い女性にとってあこがれだった時代の歌でありまして、逆に言えばおしゃれな車に乗って週末デートに本命の彼女を連れ出すのが男の甲斐性だった時代の歌であります。軽快なリズムに乗せて、ふわふわした斉藤由貴さんのボーカルが軽やかに流れるのであります。アイドル歌謡の本命みたいな歌でありますけれども、詞と曲がとても合っていて、コーラスが盛り上げて行くのであります。ぼんやりした大人しい女の子が、サイドシートに座ってどんな感覚なのかを知るにはちょうどいいのでありまして、デートの軽いスケッチなんですが、歌というのはこういうのもいいのではないか、と思ったりします。現実の生々しい女性とは違って、男子が夢見る天使のような少女が指を伸ばすと届くところに存在するような気がするわけです。7点

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