A bargain is a bargain. 忘れちゃダメよ。(2)

時々、脈絡もなく昔行った場所が脳裏に浮かぶことがありまして、それはどうしてなのか、不思議であります。思い出に浸っているとか、懐かしい思い出の写真を見ているとか、人と話をして思い出す必要がある、ということなら分かるのでありますが、まったく突然浮かぶある場所、ある光景と言うのはいったいどういうことなのか。神の啓示と言う場合もあるのかもしれませんが、だいたいまったく思い出した時の状況に無関係で、何の利益もないということがあるのであります。今の状況と何かが似ているとか、連想する手掛かりがあるというなら別に問題はないわけで、よくよく考えても何故あの時のあの場所の記憶が舞い戻ったのか、不思議でありましょう。ついでに言うと、思い出した場所がどこか分からないということは少ないのでありまして、だいたいはあの日あの時だなと分るのであります。

  記憶は本当はどこに埋蔵されているのでありましょうか?

それとは別に、たまに思い出す妙な印象の場所というのがあって、これはその光景が珍しかったり、その場所に辿り着いた時の状況がちょっと特殊で、なんとなく気持ちの中で消化しきれていない何かが、折に触れて出て来るというようなことだと思うのであります。三歳くらいの時に見た南浦和駅の様子なんかは、草ぼうぼうの中に線路をまたぐ駅舎だけがあって、周囲にろくな建物がないのであります。七歳くらいの国立駅のホームから見た、一橋大学や国立団地方面の、あっけらかんとした光景というのもあって、あの頃は街路樹は育っていなくて、何にもないのでありました。その向こうに団地のビルがあるという感じだったのであります。今、そう言った場所を通過すると、あまりの変貌ぶりに驚くわけで、まったく別世界なのであります。YouTubeに昭和30年くらいの池袋の街並みが出て来るものがあるんですが、まるで東南アジアの後進国でありまして、ずいぶんの変わりようであります。だとすれば、後進国がいつ何時発展してしまうかもしれず、いや、実際にそうなっていることでしょう。

  街並みも変貌したなら、人の心だって変化したことでしょう。

昔の歌に「恋人に、振られたの、よくある話じゃないか。世の中変わっているんだよ。人の心も変るのさ」というフレーズがありまして、正しくそう言うことなんであります。余計な事を言うと、子供の時には「世の中変わっているんだよ」のところは、「変化する」ではなくて「妙ちくりん」の意味で受け取っていて、子供と言うのはそういう誤解をするものだと思います。あの歌は高度経済成長期の日本の変貌ぶりを歌にしたのでありましょうけれど、今だって通用する理屈なのであります。歌っていたのは日吉ミミさんという歌手で、独特の歌い方でヒットした歌でありました。

  いつか書いたことをまた書いたかもしれないのであります。




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