Stop it immediately when you can't do.己が分を知る。(6)

先日、都内の某所へ行きまして、まるまる4時間暇ができましたので、すぐ近くの図書館に繰り出したのでありますが、何とそこは改築のため鉄板で囲ってあるのであります。ガビョーンと驚きまして、なぜ驚いたのかといえば、事前にネットでアクセスして場所と開館時間を調べていたからであります。そこには、休館するとか改築するとか、そういう有益な情報はなく、要するに実態とネットが噛み合っていないのであります。たぶん、15年くらい前にネットが導入された時には熱心に作った市役所のサイトの一角でありますから、最新情報を盛り込んでいたはずですが、あれから幾星霜、時は流れてしまいましたので、いつしかネットの情報は死んでおりまして、それもそのはず、ネット社会によって滅びたのが読書とか図書館とか、そういう旧媒体の死体置き場なのであります。こりゃあ困ったなあと言いながら、その場で手元に引っ張り出したのはスマホでありまして、隣町の図書館を検索し、もっともアクセスしやすいところを見つけまして、さっさと移動して、夏目漱石関連の本などを見つけ出し、わずか8席しかない座席の空きを目ざとく見つけて椅子にたどり着いたのであります。3時間余り、靴を脱ぎ胡坐をかき、斜めにな画像ったり首をのばしたり頬杖を突いたり、天井を見たり居眠りしたりしながら、漱石文学についての薀蓄を読みふけったのでありました。分かったことは、初版は3000部位なものでありまして、要するにほんの少数のエリートにバカ受けした小説家が夏目漱石であるということ、生前から一貫して漱石文学を批判した人は二人だけで、死後に悪口を言い出した人が多かったということのようです。

タムケヤマの葉っぱが紅葉し始めました。

『こころ』という小説に関して、やっぱり新聞小説でありますから、というか新聞社に専属となった夏目漱石でありますから、どうしても後ろへ後ろへと連載を引っ張るようでありまして、その結果、友人「K」の死の秘密が後の山場になったということが分かります。どうも、世間では、特に研究者の間では、主人公と先生の奥さんが夫婦になって子供もいるという設定がお気に入りのようでありまして、さらには先生と奥さんはセックスレスで、実は奥さんは処女であるというような話まであるそうなのであります。もちろんのことながら、研究者というのはごくごく常識的な読解をしていたのでは見解を発表する必要もない、という面白い見解まで披露されておりまして、なるほどそうなれば、汽車に乗って東京に出向いた「私」の目の前には先生の遺体がころがり、奥さんはいきなり未亡人となりまして、同情しつつ「私」は奥さんを妻に迎えるという筋書きになるのでありましょう。しかしながら、その見方というのは、随分歪んでおりまして、安直に過ぎるような気もするのであります。お寺さんの子供である友人「K」が、どうして東京の雑司が谷霊園に葬られるのか、父と兄が健在なら少なくとも遺骨を引き取って新潟に戻されるのではないかと思うんですが、いい加減に読んだ疑問ですから強弁するほどのこともないとは思いつつ、改めて読み返してみようかと思ったりします。

   毎日一節ずつ読んでみたら、案外いろいろわかって有益でありました。

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