The air is so cold.空気が超冷たい。(9)

お蔭様で生きております。「お蔭様」という日本語がどんな由来があるのかさっぱりわかりませんが、日本で生きてゆくには「お蔭様」という言葉は必須でありまして、これがうまく使えないとか、使いたくないとか、そういう我がままを言う人は、この社会では生きて行けないかもしれません。狭い国土にひしめき合っていますので、俺様一人で生き抜いてやる、というような自立心が旺盛すぎる人は、生きてはいけないはずであります。この言葉は慣用句でありまして、知らず画像知らず覚えまして、いつの間にか使えるようになりまして、使わないとその場が持たないような力が漲っております。お蔭様で氷点下近い本日もこうして生きながらえまして、ほっといたしました。昨夜は、自転車の後輪の上の荷台にぶら下がって眠りにつきましたが、目を覚ますとヘンルーダの茂みに載っておりました。先ほどまで四肢が硬直していたんですが、太陽を浴びたら動くようになりまして、もしかして一度凍ってから融けたんでしょうか、私。

冬に案外強いヘンルーダとカマキリの私。

ようやく意識が戻ってきまして、その結果自分が自転車の荷台からヘンルーダに移ったことも思い出しました。この家の人間が自転車でどこかに行きたいらしくて、私を大きなトングでつまみまして、こっちへ移したのであります。凍っていたので、記憶も断片化しておりますが、どうやら間違いないのであります。この自転車置き場のあたりで生を受けまして、この周辺で成長しましたので、死ぬなら自転車の上と心を定めております。どうしてそういう気持ちになったのかについては、自分ではうまく説明できないのでありますが、何となく初めて見たものが自転車で、母はこの自転車なのであります。ハンドルが鎌に相当しまして、頭の形とサドルがまったく同じ形でありますから、サドルを見ていると心がぐんと落ち着くのであります。夜また自転車が戻ってきたら、今日もサドルを見ながら夢を見ることにしたいと思っているのであります。今夜見る夢は、生まれてから今までの走馬灯かもしれないのでありますけれども、それでもかまわないという充実感があるのであります。どうしてかって? ほかの動物に食べられないでここまで生きて来て、氷点下の夜を何度も過ごしたんですから、もう十分。過不足ない人生を生きてこれて満足です。ああ、間違えた。過不足ないカマキリの生を生きて、言うことなしの大満足、なのであります。

  あれほど夏には姿の見えない昆虫ですが、初冬に目立ちます。

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック